ぎっくり腰の際にやってはいけない4つの間違いと3つの正しい対処法
「痛ッ!」…急にぎっくり腰になり体が動かず困った状況になってしまう事ってありますよね?
ぎっくり腰とは、急な身体の動作や身体を捻ったりした際に筋肉や靭帯などを損傷してしまうケガです。
ぎっくり腰になった時はひどい場合はまともに動く事もできないのですごく辛いですよね…
そんなぎっくり腰の患者さんが、当院にも来院されることは少なくないのですが、多くの患者さんが初期段階での対処法を間違って行なっているかたも少なくありません。
ぎっくり腰も初期段階で正しく対処すれば、早期に仕事復帰や日常生活も送れますので患者さんには必ずお伝えしています。正しく対処することで身体の回復力を最大限に生かすことができるので必ずやったほうが良いのです。
今回は、ぎっくり腰になった際にやるべき対処法と、やってはいけない間違いをお伝えしていきますので、ぜひ実践してください。
ぎっくり腰の起こり方や症状は?
ぎっくり腰には様々な起こり方があり、症状も人によって違います。簡潔にぎっくり腰の際に多くみられる起こりかたと症状について記述していきます。
《ぎっくり腰の起こり方》
・重たい荷物を落ち上げた際に急に腰に負荷がかかり痛める
・朝起きて急に動こうとした際に痛める
・運動中に無茶なトレーニングで腰を痛める
・長時間座っている状態から急に動いた際にピキッと腰に痛みが走る
・掃除中に無理な体勢を取った際や、掃除機などを持ち上げた時に痛みが走る
・子供を抱っこした際に腰に違和感を感じる
《ぎっくり腰の症状》
・痛み
・患部を触ると熱っぽい
・患部の感覚が鈍い気がする
・腰からお尻まで痛みが響く
・座っていると痛みが強くなってくる
・車の運転が辛くなってくる
・ひどい場合は歩いていると足を引きずってしまう
上記に記述したぎっくり腰の起こり方や症状はほんの一部の原因になります。
他にも様々な原因や理由があります。
勘違いしているぎっくり腰の間違った対処法
ここではよく患者さんが勘違いしているギックリ腰になった際の対処法についてご説明していきます。
間違いその1、患部を温める
この間違いは本当に多いんです。腰を痛めてしまったその夜、「腰を痛めた時には温めるべきだ!」と思い、お風呂にゆっくりと浸かったり、温湿布を貼った状態で寝てしまいます…これ、翌日の朝には更に悪化している可能性もありますので、決してやらないでくださいね。
ギックリ腰の様な急性期の腰痛では、患部に炎症を起こしている可能性が高いため温めると炎症を助長させて悪化させてしまうんです。痛めたからといってなんでも温めればいいってものではありませんので気をつけましょう。
※よくある間違いが、お風呂には患部を入れなければ大丈夫と思っている方がいるのですが、そうしても血流に乗って温められた血液が患部にまで回るので結果として炎症を助長させてしまいますので注意しましょう。
間違いその2、患部を触る
患部を触るというのは、自分でマッサージをしたりと刺激を入れ過ぎてしまうことです。
間違いその1でもご説明したように、患部は炎症を起こしていることがありますので下手に刺激を入れると悪化してしまいますので触らずにおきましょう。
間違いその3、患部を動かす
これは少数だと思いますが、痛めた患部を良かれと思い動かそうとする方がいます。
理由を聞くと、血流が悪いから動かしたほうがいいのかな?と思っているか方が大半ですが、痛みの強い時に無理に動かすのはやめましょう。
ぎっくり腰の初期段階では安静にしましょうね。
間違いその4、病院で注射や薬のみで対処する
ぎっくり腰になるたびに注射や痛み止めだけで対処する患者さんがいらっしゃいますが、それでは根本的な解決にはなっていません。
痛みをごまかすだけで、患部そのものの組織は治っていませんので、それが原因でギックリ腰を繰り返してしまう身体になってしまいます。
※こちらは症状の度合いにもよりますが、症状が重症で「誰かに支えられていないと動けない」「痛くて全く動けない」そのような状況であれば、深刻なぎっくり腰の可能性もありますので、最低限痛みを抑えるためにも注射などで対処が必要な時もあります。
深刻なぎっくり腰とは筋肉だけではなく、背骨の靭帯や軟骨などが関係している可能性のあるものです。一度病院で検査をしてもらいましょう。
正しい対処法は?
ここまで勘違いしているぎっくり腰の間違った対処法についてお話ししてきました。
次にぎっくり腰になってしまった場合の正しい対処法について記述していきます。
対処法その1、患部を冷やす
急なぎっくり腰では、筋肉が炎症を起こしていることが多くあります。(そうじゃない場合もあり)
炎症を起こしている時は患部をアイスノンなどで5分〜10分冷やし炎症を抑えます。この際、皮膚の凍傷を防ぐように手ぬぐいなどを一枚当てて冷やしましょう。
急性の腰痛は夜間に疼くような痛みを生じる症状もありますので、その場合は繰り返しアイシングすることも効果的ですが、この場合は一度アイシングをしてから3時間以上間隔をあけて再度冷やしましょう。アイシングは短すぎても効果がありませんし、長時間でも逆に身体の回復する力をうまく引き出せなくなるので注意しましょう。
対処法その2、無理に動かなさい
一般的に多くの方は身体が痛くなってからストレッチや運動などをしようとする傾向が強いです。
しかし、ぎっくり腰の初期段階で無理に身体を伸ばしたり動かしてしまうと悪化することもあるので安静にしましょう。
炎症期が過ぎてからストレッチや運動、湯船に浸かることを開始しましょう。
対処法その3、本質的な治療を受ける
ぎっくり腰になった場合、自分で治すには限界がありますよね?そういった場合に病院などの医療機関や整体などの代替え医療などに頼らざるをえません。
そこで、間違いその4でも説明したように、病院に行くと注射や薬のみで対応されるところもありますが、そのような場合は痛みをごまかすだけでは根本的な解決にはなりません。そこで必要になってくるのが炎症を抑える治療や痛みの本質的な原因を改善することです。
病院ではレントゲンで検査と症状が重いものはMRIなどの精密検査をすることもあると思います。その後にリハビリなどを積極的に行ってくれる医療機関なら良いのですが、そうでない場合は他院に転院しましょう。
接骨院や整体院など本当の原因を見つけて治療してくれる院を探しましょう。
まとめ
ぎっくり腰になった時によくやってしまう間違いや正しい対処法について記述してきましたが、大前提として自分ではどうなるか怖くて判断できない場合やすぐにでも治したい場合は速やかに医療機関へ行きましょう。
放っておいても悪化するだけですので、早急に解決しましょうね!